モニタリング調査のすすめ

自然の変化の記録=モニタリング調査


私たちが健康で安全、かつ充実したな生活を送る上で、身の回りの自然は貴重な資源です。自然環境の急激な変化が進んでいる今、このような自然を保全するための施策や、失われてしまった自然の回復や復元が求められています。

自然環境のモニタリング調査は、こうした身近な自然を守っていくために、私たち自身が自然の変化を記録し、変化の原因をつきとめ、環境保全に積極的にかかわっていくために欠かせない活動です。

総合的な調査の必要性

身近な自然を保全していくためには、自然環境を変化させる原因をつきとめ、保全策を策定するための科学的なデータが必要となります。そのためには、地域の無機的環境と、その場所で行われている人間活動、そしてそこに生育・生息している生物同士の相互作用によって構成される、生態系全体を総合的に調査することを考えなければなりません。

調査に必要な協力体制

では、このような総合的な自然環境のモニタリング調査を、身近な自然環境(大半が私有地)で行い、確かな成果を挙げるためにはどんな体制で臨むべきでしょうか?そのためには2つのことが重要になります。

第一に、その地域と周辺に住む市民、その地域で活動する自然保護NGO、行政など多様な立場の人々が調査の意義を理解し、調査に協力すること。

第二に、調査の科学性を保つため、専門家の参画と支援体制を整えることです。

自然観察から調査へ、そして計画的な地域の自然環境保全へ

自然保護と環境保全は自然観察から始まるといってよいでしょう。まずは、地域の自然に興味を持ち、自然観察を続けることです。それが、生態系のモニタリングへとつながっていきます。
さらに、観察と調査を通じ、保護・保全のために活動する人材を育成してかなければなりません。そして、調査結果を活かし、地域の生物多様性の劣化を予防し、最小限にとどめるための対策を立て、最終的には地域の自然を計画的に保全することを目指していきます。

調査の計画

モニタリング調査は、変化していく生態系を監視し、自然をより良い状態に保つために行われるもので、人間に例えれば健康診断のようなも のです。
自分たちの体に異常が見つけかれば精密検査を行い、もし病気が発見されれば治療が始まります。治療が始まってからも、その効果がきちんと出るかを 見るために、検査を続ける必要があります。自然環境の場合も同じで、その場所を良い状態に維持し、悪化した場合は復元・回復させるために、モニタリング、 精密調査、そして保護・保全対策が行われなければなりません。

里モニでは多くの要素が複雑にからみあって成立している生態系全体を対象としますが、最初か ら生態系の全てをモニタリングするのは困難なことです。
最初は1種、または数種の生物を対象として観察を始め、その観察を長期間続けていく中で知見を蓄積 し、仲間を増やして調査対象を広げ、最終的には総合的に調べられるようになるでしょう。

   1.モニタリング調査を実勢する
   2.自然の変化に気づく
   3.詳細な調査あまたは総合的な調査を実施する
   4.保護・保全対策を立て、実施する

 

身近な自然の動向を、草の根的な観察ネットワークでつなげていきましょう。また、そのネットワークが全国に広がれば、日本全体の自然をみんなで見つめていくことができます。この調査の意図は、まさにここにあるのです。